燃えよ剣 표지
4.5 ★★★★★

燃えよ剣

저자
司馬遼太郎
장르
장편 소설
상태
완료
기록
2026.06.26

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ㅁh국no

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ㅁh국no @tlxkdl
近藤と同室で寝ている沖田総司も、もうひとりで歩きにくいほどに衰弱していたが、
「土方さん、私も出ますよ」
と、寝台をおりた。とめたが、この若者は笑っているだけで、羽織、袴をつけ、刀を杖につき、手すりにつかまり、階段をのぼろうとした。
歳三が、右腕をかかえてやろうとすると、
「いやですよ」
とことわった。新選組の沖田総司が、衰弱しきってひとの肩を借りて歩行した、などといわれるのは、この見栄坊の総司にはたえられないのであろう。
「医者が臥てろ、というからいいつけどおりにしているんだけど、私はほんとうは元気なんですよ」
「そうかね」
歳三は、この若者の笑顔が、透きとおるような美しさになってきているのを、おそろしいものでも見るようにして見た。
ㅁh국no

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ㅁh국no @tlxkdl
「原田君、永倉君。こう時勢がひっくりかえっちゃ、もとの新選組で行くわけにはいくまい。たれにも意見というものがある。京都のころは、皆の意見を圧殺しておれは新選組をつよくすることに躍起となった。その新選組がなくなった。別れるさ」
と、原田の肩をたたいた。
原田は急にしょんぼりした。
「みな自分の道をゆこう」
歳三は、さっさと玄関へ出た。そのあとを近藤がついてきた。
夜の町を歩きながら、
「歳、またおれとお前に戻ったな」
と近藤がいった。
「いや、沖田総司がいる」
「ふむ、総司。所詮は天然理心流の三人ということか。伏見で討死した井上源三郎がおれば、四人」
「しかし総司は病人、井上は死んだ」
「とすれば、おれとおまえだけか」
星が出ている。
近藤は星にむかって大きな口で笑った。もとのもくあみの近藤、土方、というところであろう。
ㅁh국no

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ㅁh국no @tlxkdl
歳三は、激論した。
ついに、泣いた。よせ、よすんだ、まだ奥州がある、と歳三は何度か怒号した。最後に、あんたは昇り坂のときはいい、くだり坂になると人が変わったように物事を投げてしまうとまで攻撃した。
「そうだ」
と近藤はうなずいた。
「賊名を残したくない。私は、お前とちがって大義名分を知っている」
「官といい賊というのも、一時のことだ。しかし男として降伏は恥ずべきではないか。甲州百万石を押えにゆく、といっていたあのときのあんたにもどってくれ」
「時が、過ぎたよ。おれたちの頭上を通りこして行ってしまった。近藤勇も、土方歳三も、ふるい時代の孤児となった」
「ちがう」
歳三は、目をすえた。時勢などは問題ではない。勝敗も論外である。男は、自分が考えている美しさのために殉ずべきだ、と歳三はいった。
が、近藤は静かにいった。俺は大義名分に服することに美しさを感ずるのさ。歳、ながい間の同志だったが、ぎりぎりのところで意見が割れたようだ、何に美しさを感ずるか、ということで。
「だから、歳」
近藤はいった。
「おめえは、おめえの道をゆけ。おれはおれの道をゆく。ここでわかれよう」
「別れねえ。連れてゆく」
歳三は、近藤の利き腕をつかんだ。松の下枝のようにたくましかった。
ふってもぎはなつかと思ったが近藤は意外にも歳三のその手を撫でた。
「世話になった」
「おいっ」
「歳、自由にさせてくれ。お前は新選組の組織を作った。その組織の長であるおれをも作った。京にいた近藤勇は、いま思えばあれはおれじゃなさそうな気がする。もう解きはなって、自由にさせてくれ」